おみくじ

神社やお寺に参詣すると御神籤を引いて自分の運勢を知ろうとする人が多い。
おみくじは、元々神意を知るためのもので、その始まりは村落のもめ事にあった。田畑に水を引く順番は、話し合いで決めていたが、その話し合いが付かないと、名前を書いた札を神主に引いてもらい、その順番を決めた。 籤だとそこには神の意思が反映されていると誰もが納得できたからである。
籤は、村落をまとめ人間関係を円滑にするための手段であり智恵でもあった。「神の意思は公平である」との認識がこのような智恵を生んだのであろう。
日常的に我々が籤を作ることはないが、今でも行われているものに「阿弥陀くじ」がある。このくじは阿弥陀仏の光背をヒントに考え出されたものである。そしてもっと簡単なものには、紙にアタリ・ハズレなどと書いてそれを引くものもある。
おみくじで凶が出ると、そのくじを境内の木などに結び、自然の力によって凶が吉に清められることを願った。
ところで、籤運(くじうん)が良いとか悪いとか言われることがある。
くじ運の悪い代表は、何といっても宝くじ。当ったことがない。何時も寄付ばかりしている。
しかし良い例は、当然のことながら現在の配偶者とめぐりあったことであろうか。因みに女性は夫のことを「くじ運が悪かった」と言い、男性は「良かった」と言うそうである。
さて、あなたはいずれでしょうか。

(永峯藤太)


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