和食、これぞ世界の三大料理の一つでは !! 

世界の三大料理は、「フランス料理」、「中華料理」とそれぞれの「民族料理」と言われてきた。
しかしフランス料理も中華料理もその調理法では「焼き、煮込み、炒める」という点で、全く同じである。
食材は焼く、煮る、揚げるなど「熱を加える」か、「腐らす」、「発酵させる」などして食されるが、和食では、刺身やお鮨のように「生」で頂くこともある。サラダなどは「生」で食されるが、しかし刺身のようにおかずの主流ではない。
要は、食材の調理には、この「加熱する」「発酵させる」「生で頂く」しかない。
しかもフランス料理や中華料理などは、調理されて食卓に出される。
しかし和食は、「熱を加える」「発酵させる」「生で頂く」だけでなく、「季節を食べる」といった要素も加わる。さらに盛付けられる「食器」そのものにも工夫が凝らされているが、そのお皿の上に季節を代表する「葉っぱ」や「お花」がソット置かれていることもある。
料理は「汁物」に始まり、「生もの」「煮物」「焼き物」「蒸し物」「巻き物」「酢の物」「揚げ物」「香の物」等などが食卓に並ぶ。
またその食材の一番美味しい時期を狙って食されている。
カツオの美味しい時期、タケノコの美味しい時期、秋刀魚の美味しい時期、いわゆる「旬」を狙って食される。和食はまさに「季節を食べている」と言えよう。

和食のさらに面白いところは、フランス料理や中華料理などと異なり、調理されて食卓に出てこない時もある。その代表が「鍋」である。さらにその代表が「すき焼き」と言えよう。
食卓を囲みワイワイ、ガヤガヤと調理をしながら食事が進められる。そしてこの鍋こそ、これぞ冬の王様料理と言わずして何と言おうか。
従って、世界の三大料理は、フランス料理、中華料理と民族料理ではなく、各民族の伝統の「民族料理」と「和食」、そして何時も加熱する「フランス・中華系料理」と言えるのではないだろうか。

  
  

(西岡本 公平)