河内長野は、山青く、水清らかな地である。
この地では、古来より幾多の歴史が刻まれ、多くの文化遺産や史跡が残された。そしてそれらに
ゆかりの人たちが、その名を当地に留めている。
当地を散策すると、これら多くの史跡や文化財が、我々を待っているし、これらに関わった人々との出会いもある。クロスワードを解いて知的な世界に遊べましたか。史跡や文化財にあふれた河内
長野を探訪したいと思われましたか。
R4(‘22)・4・8 横山 豊
【タテの解説】
2:稚児(チゴ)相撲は、2歳未満の赤ちゃんに泣き笑いの相撲をさせて、子供の幸福と健康を
願う神事で川上神社に伝わっている。
4:元旦(ガンタン)は、元日の朝、元は「初め」、旦は「あさ、夜明け」の意で1年の始まりの日。
6:おみくじ(オミクジ)は、吉凶を知るために神仏のお告げが書かれているお札。
8:観心寺には弘法大師空海が勧請したと伝わる北斗七星が祀られていて、毎年2月3日、節分星(ホシ)祭が開催されている。
9:春は豊作の、そして夏は疾病退散の祈願であるが、秋(アキ)祭りは収穫に感謝、お礼のお祭り。そのため夏祭りは都会で、秋祭りは農村部で行われることが多い。
10:彼岸(ヒガン)とは、悟りの境地をいうが、春分と秋分の日をそれぞれ中日として7日間にわたり行われる法会で、この時、寺院などに参詣し先祖供養などをする。
11:祈願のために寺社に奉納される額は、絵馬(エマ)と呼ばれ、屋根型や鉛筆型のものなどがある。なお表にはいろいろな図柄の絵が描かれているが、裏には願いごとが書かれている。
12:流谷の八幡神社では、石清水八幡宮から祭神を勧請したと伝わる1月6日頃、毎年この勧請縄かけ(ナワカケ)神事が行われる。
14:空海入定の21日は、“弘法”と呼ばれるが、12月21日は、特に“終い(シマイ)弘法”と言われる。
20:神前で湯を沸かし巫女が笹の葉をひたして参拝者などに振りかける儀式は、湯立て(ユタテ)神事と呼ばれ、その湯を浴びると無病息災になると考えられている。長野神社や蟹井神社、あるいは流谷の八幡神社や烏帽子形八幡神社などでは今も行われている。
21:獅子(シシ)舞いは、五穀豊穣や悪魔払いなどのために獅子頭を被って舞われる民俗芸能で、
毎年10月の秋祭りに高向神社で奉納されている。
23:修験道において野外で行われる柴のかがり火を柴燈(サイトウ)護摩供と言い、天下泰平や国家安穏のために行われる。松林寺、金剛寺、勝光寺などで催されている。
24:お神輿(オミコシ)は、鎮座する神社から別の場所に赴く時の神様の乗り物。
26:祭礼の時、ダンジリなどの練り物や神輿が渡御を終えて鎮座している神社の境内に戻ってくることを宮入(ミヤイリ)と言い、秋祭りの時、烏帽子形八幡神社などで見られる。
27:恵比寿(エビス)は、七福神の一人で、福をもたらす神。この神事は1月10日に開催されることが多いが、烏帽子形八幡神社では、1月7日に行われている。
28:供養(クヨウ)は、死者の冥福を祈って法会が行われるだけでなく、先祖の供養、さらに
日常生活に密接しているモノ、例えば針などに対しても行われている。
【ヨコの解説】
1:餅撒き(モチマキ)は、もともとは、災いを払うための神事であったが、今は寺社や地域の祭りのイベントの締めくくりとして行われ、光瀧寺では盛大に餅がまかれている。
3:1月10日、長野神社で催されるエビス祭りは“長野(ナガノ)戎“と言われ、夜店なども出て、今もなお昔懐かしい光景が見られる。
5:青葉(アオバ)祭は、延命寺で毎年5月5日に行われる弘法大師空海の降誕会(ごうたんえ)法要。
7:不動明王を本尊とした護摩堂で、願い事が書かれた護摩木を行者が燃やして煩悩を焼却し
息災や増益(ぞうやく)などの祈願を護摩(ゴマ)焚きといい松林寺、金剛寺、勝光寺などで行われている。
12:楠木正成は少年期、観心寺で学んだと伝えられ、毎年正成の命日の5月25日頃、正成の
供養祭・楠公(ナンコウ)祭が催される。
13:牛滝(ウシタキ)祭りは、農耕にとって重要で欠かすことのできない牛に対する信仰で、
観心寺では毎年8月25日に開催されるが、これは牛の健康や安全を願ったものである。
15:京都祇園祭りの囃子は、祇園(ギオン)囃子と呼ばれ、山鉾巡行時、鉾の上で演奏される。
天見の蟹井神社では、秋祭りにこの祇園(ぎおん)囃子(ばやし)を歌いながら参拝する特異な行事がある。
16:地車(ダンジリ)は、車輪付き、二段の屋根付きの屋台で神社の祭礼の時の練り物の一つ。
17:伊勢神楽(カグラ)は、伊勢神宮で奉納されていた神楽の一系統であるが、西代神社では、本多侯が伊勢神戸へ国替えとなった時、その徳を偲んでこの神楽が奉納されたと伝わる。
18:毎年10月末の日曜日、長野と三日市間で高野街道(カイドウ)祭りが開催される。
19:神社の祭礼で神霊が神輿(みこし)などに乗って御旅所などに巡幸することを渡御(トギョ)というが、西代神社や高向神社、蟹井神社には、その御旅所が設けられている。
22:春に野山の枯草を焼き、害虫を駆除し、新芽の成長を促すために山焼き(ヤマヤキ)が行われるが、岩湧山の茅場の山焼きは特に有名である。
24:御旅所(オタビショ)は、神が巡幸する時、神輿を仮に鎮座させておく所で、村落内に
1ヶ所、しかも本社から1Km程度離れた所に設けられていることが多い。
25:弘法大師空海の命日4月21日に天野山金剛寺で行われる法要は、正御影供(ショウミエク)と言われ、百味飲食(ひゃくみおんじき)という山海の供物がこの法要の時、供えられる。
29:氏子が馬の手綱を取って馬場を駆け回る住吉神社の馬駈け(ウマカケ)神事は、神功皇后の三韓征伐の故事にちなんで始まったと伝えられている
30:ご神体を勧請したとき、鎮座地を間違えないようにと松明の明かりで先導したことに由来する長野神社の松明(タイマツ)立て神事は、毎年10月11日の秋の大祭で行われる。
31:お正月にその年初めて寺社に参詣することを初詣(ハツモウデ)と言うが、初参りとも言われる。
32:一年の最後の夜に寺院で突かれる鐘は、“除夜(ジョヤ)の鐘”と言われ、煩悩を除去し新年を迎えるために108回突かれる。