金剛寺 ここも女人高野!!②(聖地を体感する)【河内長野 こんなオモロイとこ!!】

 女人高野、癒しの聖地をいかに体感するか。
 一つは、構成文化財を個別に訪問し体感するもの。もう一つは、日本遺産ゆかりの道を歩き数ヶ所の聖地を体感するものである。

【日本遺産 ゆかりの道を歩き、癒しの聖地を体感する】
天野街道コース  約9.1Km(歩行時間 約2時間30分)
千代田駅~與津の辻~盛松寺~寺ヶ池北堤~寺ヶ池公園~荘園橋~大塚橋~文政四年の道標~(天野街道)~青賀原神社~(天野街道)~天野山金剛寺

巡礼道コース  約7.8Km(歩行時間 約3時間10分)
河内長野駅~西條酒造~西代神社~西代観音堂~つまようじ資料館~塚穴古墳~(順礼道)~高向水落~池阪墓地~新滝畑台~広野バス停~天野公民館~巡礼こかしの坂~天野山金剛寺

和泉コース  約7.6Km(歩行時間 約2時間15分)
三日市町駅~(高野街道)~増福寺~堂の辻地蔵~(いづみ道)~寄矢峠~ふるさと歴史学習館~奥河内くろまろの郷~花の文化園~汐滝橋~日野・観音寺~日野口バス停~天野山金剛寺

【女人高野 癒しの聖地を巡る】   ※室生寺は、除く        
河内長野駅~(バス)~天野山金剛寺~(バス)~河内長野駅~(電車)~九度山駅~(徒歩)~慈尊院~(徒歩)~九度山駅~(電車)~極楽橋駅~(ケーブル)~高野山駅~(バス)~不動坂口女人堂
 ※  □□は、日本遺産の構成文化財を示す。なお歩行時間には、休憩・昼食時間を不含。


【日本遺産、その魅力の発信】
 それにしてもこの日本遺産、いかに内外にその魅力を発信するかが重要である。
 世界遺産は、文化財や自然など遺産の保護、しかし日本遺産は、文化財などを活用して集客の増大を目的としたものでそれぞれ遺産の趣旨が異なる。
 日本遺産は“地域おこし”を目的としたものと考えてもよい。そのためには、いかに魅力的なことを提案、発信し集客を図っていくか、広報活動は極めて重要である。
(1)日本遺産の「幟(のぼり)」を設置する。
 現在、河内長野市内で幟が設置されているのは、金剛寺だけ。
なぜそれ以外の場所で設置されていないのであろうか。
日本遺産の目的は、地域の活性化を図ることと認識しているが、これでは、広く国の内外や府市の内外へのPRにはならないし、遺産を訪れる多くの人たちの認識向上にも繋がらない。幟があってこそ、訪問者もこれが“日本遺産”か、と認識できるのではないだろうか。そのためにも河内長野の市庁舎や市内の各駅にも幟や横断幕を掲載して欲しいものである。
(2)パンフの作成
 現在、パンフは作成も発行もされていない。これでは女人高野のイメージも構成文化財も解らない。早急に解り易く親しみのあるパンフを作成、集客を図っていくべきと考える。

(3)遺産のPR商品の作成・販売
 構成文化財の切手、絵葉書、封筒・便箋・一筆箋、ファイルなど、あるいはハンカチやタオル、Tシャツなどを販売する。
 河内長野では、かって市のPR切手を発行してきた。「歴史いっぱい 河内長野 みどころいっぱい」、
「河内長野市 市制施行60周年記念」あるいは、「天野山金剛寺 落慶法要」、さらに「楠木正成ゆかりの地」等など。
 今回も日本遺産の認定を全国に知ってもらうために“記念切手”を発行し、全国にPRしていくべきである。なお切手には、今回認定された全ての文化財が掲載されたものが望ましい。
 さらに絵葉書は、日本遺産に認定されたすべての寺院がセットされたものを「4枚/セット」で販売すべき。いずれにしても認定を受けた2市2町で協議の上、決めていくべきことであるが・・・。

(4)ご当地ナンバーの交付バイク用に「ご当地ナンバープレート」を製作、交付する。なおデザインに遺産の構成文化財を用いることは当然であるが・・・
(5)電鉄会社への協力の依頼
 車両の外装や内装に構成文化財をイメージしたものを装飾(ポスターやヘッドマークプレート)してもらう。
(6)南朝の都・古都サミットの開催
 正平(しょうへい)9年(1354)、南朝の後村上天皇は金剛寺の食堂を政庁“天野殿”として6年間政務を執られたが、この時金剛寺は、“南朝の都”となった。令和2年(2020)は、南朝遷都666年に当たる。
 そこでかって都であった市町村が集まって近畿の“古都サミット”を開催できないものであろうか。当然のことながら、“古都サミット”は“女人高野”とは異なるイベントであるが・・・。

 しかし歴史にロマンは付きもの。そのロマンが地域の魅力を高め、訪問客の増大が実現できるのではないだろうか。

 日本遺産は、全国で104件しか認定されておらず、しかも今後は増えていかない貴重な遺産と聞いている。我々はもっとその価値を認識し評価すべきである。そしてその活用方法をさらに検討して集客に努めていかなければならないのではないだろうか。

(筆者注)
(上)高野山 不動坂女人堂
(中)日本遺産の幟
(下・上)切手「歴史いっぱい 河内長野 みどころいっぱい」(部分)
(下・下)金剛寺、慈尊院、女人堂
                      R2・6・28  横山 豊